冬場のお散歩カメラはどうしてもに星景写真が主に・・・
私が写真を撮る時間帯は早朝の散歩が主で、晩秋から早春にかけては夜明け前までとなり、どうしてもその対象は星や夜景が多くなります。現在住んでいる八王子の郊外も町灯りの為、空気の比較的澄んだ冬でも、肉眼で見える星は限られます。山間部に行けば多少状況は違うかと思いますが・・・。でも最近のデジカメは肉眼以上に星の光を取り込んでくれるので、そこそこ楽しめます。
冬の早朝(12月頃から2月にかけて)は気温が氷点下になります。寒い中、細かい設定をするのは難しいのでいつもにも増して「カメラ任せ」になってしまいます。ブレやピンボケ、ノイズなど9割以上が失敗作ですが、それでもたまにいい感じのものが撮れる時があります。
OLYMPUS TG-6 でライブコンポジット撮影
私が常時携帯しているコンデジ「OLYMPUS TOUGH TG-6」にはシーンモードの中で「ライブコンポジット」機能が設定出来ます。連続して撮影した複数の画像をカメラ内で比較合成します。ミラーレス一眼OM-Dシリーズでは撮影待機時間、撮影回数など予め設定しておかなければなりませんが、このTG-6はライブコンポジットを選択するだけで、最適な組み合わせで撮影を開始することが出来ます。当然ながら三脚は必須ですが、場合によっては河原の石などを利用して固定することも出来ます。ただ、この設定ではセルフタイマーを使えませんので、シャッターを切るときに注意が必要です。私も何度も動かしてしまいました・・・。モニターで画像が変化する様子を確認しながら、最適な仕上がりで撮影を終了するのですが、撮影開始時と終了時の2回シャッターを切らなければなりません。カメラをスマートフォンと接続させて「ワイヤレスレリーズモード」によるリモート撮影をするのが良いようです。上の写真はどこかのタイミングでシャッターを切っている間(6秒)内に星が流れたのが記録されました。
PENTAXの一眼レフでインターバル合成をしてみる
少し長めの散歩が出来る時は、最近はPENTAXのKPとK-70の2台をバックに入れて歩きます。KPには20-40mmのリミテッドレンズ、K-70にはシグマの10-20mmのレンズを装着する事が多いです。そしてどちらかのカメラにGPS-1を装着してアストロトレーサーを使って撮影します。
そして三脚はTG-6用のものも含めて3つ。HAKUBAとマイネッテの小型三脚。そしてネットで買った「くねくね三脚」です。もっとしっかりとした三脚があればとも思いますが、携行性を考えると私にはこれで十分です。
昨年は、オリンパスのOM-D E-M1にKOWA PROMINAR 8.5mmを付けてライブコンポジット撮影をしましたが、この冬はPENTAXのカメラでインターバル合成をしてみることにしました。
ドライブモードボタンより「インタ-バル合成」を選択し、INFO(詳細設定)ボタンを押し各種設定をします。
PENTAX K-1MarkII、K-1、KP、K-70では、カスタム設定でインターバル撮影中の動作が選択できます。
「撮影間隔」では、露光開始時間から次の露光開始時間までの間隔を設定、「撮影待機時間」では、露光終了から次の露光開始時間までの間隔を設定します。
「撮影待機時間」は「最短」を選択することができるので、シャッタースピードを変えても設定を変更する必要がなくなります。
撮影回数は、シャッタースピードと、どの程度の長さの光跡にしたいかで変わります。
「開始トリガー」とは、どのように撮影を始めるかです。
一番左のカメラマークにすると、シャッターボタンを押す同時に撮影が開始します。
三脚での固定は必須です、この際「手ぶれ補正」はOFFにします。ケーブルスイッチやリモコンがあると便利です。セルフタイマーを使うことも出来ます。
※撮影設定MENUの「ノイズリダクション」で「長秒時NR」をOFFに設定して下さい。
長時間ノイズリダクションが作動しますと、処理に時間がかかり合成がうまくいかない場合があります。
※ISO感度は撮影条件(例えば町灯りが有る無しなど)によって変わりますが、上限は1600から3200だと思います。それ以上だと高感度時のノイズが目立ち始めます。あまり低くすると捉えられる星の数が限られます。
星か?ノイズか?区別がつかない事も・・・
私の星景写真で良くあるのが「ブレ」と「ノイズ」です。「ブレ」に関しては貧弱な三脚を使っているので仕方ありません。時期をみて自身の撮影スタイルに合ったものを購入出来ればと思います。
「ノイズ」に関してはこれは私の所有している個体(KP,K70共に中古品)のセンサーの特徴なのかも知れませんが、残念ながら長時間ノイズの発生が多いです。インターバル合成の際はノイズリダクションをオフにするようにも取扱説明書にも書かれています。オンにした場合カメラ内での処理に時間がかかり合成がうまくいかない事があるからのようです。
たまにいい感じで撮れた写真を拡大してみるとノイズだらけ、なんてことが良くあります。最新のモデルでは改善されていることとは思いますが、レンズ交換時に入ってしまうゴミ同様、気長に「ポチポチ」と画像処理ソフトで消していくしか無いのが私の現状です。(因みに私の知る範囲では、オリンパスのカメラは比較的長時間ノイズは少ないように思えます。)
アストロトレーサーを使ってみる
星の動きを止めて撮りたいときは、PENTAX K-70 かKP にGPS-1をつけて「アストロトレーサー」機能を使います。以前にも書きましたが、この機能を使う前には、3軸方向にカメラを「グルグル」回す「精密キャリブレーション」という作業が必要になります。使い始めた頃よりはだいぶ慣れましたが、受信状態の良くない場所などでは、寒い中苦戦する時があります。どうしても「完了」にならない時は諦めて、高感度に設定して通常の撮影に切り替えることもたまにあります。
ホワイトバランスに関しては、私は少し青味が出た方が夜空のイメージが出る感じがするので、まずオートで撮った後、手動で色温度を変えてみることが多いです。また星景写真用のソフトフィルターを使って星の光を大きめにぼかしたりもしてみます。(ケンコーのプロソフトンなど)まだこれは試行錯誤中です。
また来年の冬
今回の記事書いているうちに、もう3月も半ばになってしまいました。日の出の時間も早くなり、5時台になってきました。花粉や黄砂の影響か春霞で夜空もスッキリしません。八王子の冬も終わり、私の朝のお散歩カメラの対象も星空から生き物や植物へと変わります。また来年、「星景写真に挑戦その3」をアップ出来たらと思います。その頃にはもう少しましな写真が撮れるようになっているでしょうか・・・。
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